不同意わいせつや不同意性交等の被害に遭わないための防止策について
警察庁の「令和7年の刑法犯に関する統計資料」によると、令和7年(2025年)の刑法犯の認知件数は774,142件です[注1]。不同意わいせつの認知件数は令和2年(2020年)まで年々減少していましたが、令和3年(2021年)以降、上昇傾向に転じています。
不同意わいせつ被害に遭わないようにするにはどのようにすればよいでしょうか。本記事では、不同意わいせつの被害状況を分析し、不同意わいせつから身を守るための3つの対策を解説します。
目次
不同意わいせつの被害状況は?2025年の認知件数は7,193件
警察庁が公開した「令和7年の刑法犯に関する統計資料」によると、令和7年(2025年)の不同意わいせつの認知件数は7,193件でした。
不同意わいせつ事件の認知件数は令和3年(2021年)以降、5年連続で増加しています。
一方、不同意わいせつの検挙件数(警察が犯罪の被疑者を特定し、送致・送付または微罪処分に必要な捜査を遂げた事件の件数)は令和7年(2025年)で6,059件であり、こちらも令和3年(2021年)以降、5年連続で増加しています。
また、不同意性交等の認知件数は令和7年(2025年)で4,177件であり、この件数も令和3年(2021年)以降、5年連続で増加しています。
不同意わいせつの認知件数・検挙件数、不同意性交等の認知件数・検挙件数のすべてにおいて5年連続で増加しており、一人ひとりが高い防犯意識を持つこと、そして適切な防犯対策を講じることの重要性が高まっています。
不同意わいせつ被害に遭わないための3つの対策
夜間のひとり歩きはなるべく避けよう
警視庁によると、都内における令和7年(2025年)中の不同意わいせつの認知件数は約910件で、その多くが夜間に発生しています[注2]。
外出する際は、あまり遅くならない時間帯を選び、可能な限り複数人で行動するようにしましょう。やむを得ず夜間に行動する場合は、なるべく明るく人通りの多いルートを選ぶと良いでしょう。可能であれば、夜間の帰宅においてはタクシー等を利用することでリスクを低減できます。また、すぐ手に取って操作できるところ(バッグなど)に防犯ブザーを取り付けておくと、いざという時に周囲に異常を知らせることができるので安心です。
[注2]出典:警視庁「痴漢等の性犯罪被害防止対策」
帰宅するまではまだ「屋外」。周囲の状況に注意しよう
都内で発生した不同意わいせつ被害の19%は、道路上で発生しています[注2]。
住宅付近までたどり着いても、まだ「屋外」です。帰宅するまで気を抜かず、周囲の状況に注意しましょう。道路上でスマートフォンや音楽プレイヤーを操作していたり、イヤホンをして音楽を聴いていたりすると、不審者が急に接近してきたことに気づきにくくなります。夜間に一人で立っているときや歩いているときは、スマートフォンや音楽プレイヤーの使用を控えたほうがよいでしょう。
アパートやマンションに住んでいる場合は、自宅に入るまでの階段やエレベーター、エントランスなどでも性犯罪が発生する可能性があります。後ろからついてくる人物がいないかなど、周囲の状況に気を配りましょう。
また、自宅の敷地内やエントランスを通過した後も気を抜かず、周囲に注意を払うことが安心につながります。
[注2]出典:警視庁「痴漢等の性犯罪被害防止対策」
自宅の戸締り・防犯対策も忘れずに
都内の不同意わいせつ事件のうち、アパート・マンションなどの中高層住宅で発生したものは15.1%、一戸建て住宅で発生したものは3.4%、その他の住宅で発生したものは7.3%です。
都内の不同意性交等のうち、中高層住宅で発生したものは27.5%、一戸建て住宅で発生したものは3.6%、その他の住宅で発生したものは11.6%となっています[注2]。
[注2]出典:警視庁「痴漢等の性犯罪被害防止対策」
自宅にいるからといって、不同意わいせつや不同意性交等の事件に遭うリスクが完全になくなるわけではありません。玄関ドアや窓、ベランダのガラス戸、庭の雨戸などの施錠ができているか、帰宅時や就寝前に必ず確認しましょう。
また、訪問者があった場合は、相手の身分や訪問目的がわかるまで、ドアを開けてはいけません。過去の被害事例では業者や関係者を装い、住宅への侵入を図った手口があります。
もし被害に遭った際はまず相談・通報を
もし性犯罪の被害に遭った場合は、一人で抱え込まず、勇気を出して相談・通報することが大切です。
被害を相談・通報することは、事件の早期解決や再発防止につながるだけでなく、地域の安全を守ることにもつながります。
希望すれば女性の警察官に相談可能
被害の内容によっては、異性の警察官には相談しづらいと感じる方もいるかもしれません。しかし、多くの警察署や警察本部では、男女双方の性犯罪捜査員が配置されており、相談しやすいよう、希望に応じて同性の警察官に対応してもらうことも可能です。
警察庁の「令和7年版 犯罪被害者白書」によれば、令和6年(2024年)4月現在、性犯罪捜査において性犯罪被害者から事情聴取等を行う性犯罪指定捜査員として指定されている警察官等は、全国で12,909人(うち女性警察官等は8,321人)となっています[注3]。
もし不同意わいせつや不同意性交等の被害に遭ったら、一人で抱え込まず、勇気を出して相談・通報しましょう。
あなたの勇気が犯人逮捕や再発防止につながる
不同意わいせつ事件の加害者の多くは、被害者と面識があるというデータがあります。警察庁の「令和7年の刑法犯に関する統計資料」では、令和7年(2025年)における不同意わいせつの検挙件数(解決事件を除く)5,997件のうち、面識のある人物が被疑者となったケースは2,814件であり、全体の46.9%を占めています[注4]。
とくに相手が親族・知人であれば、被害者側は告発しづらいという心理が働くかもしれません。また、「気をつけていない自分が悪かった」など、性犯罪に遭った自分を責めてしまう人もいます。
一人で悩むのではなく、勇気を出して相談・通報しましょう。110番通報に抵抗感がある方は、地方自治体が運営する相談窓口も利用できます。
道路上・帰宅時・在宅時の3つのタイミングで適切な防犯対策を
不同意わいせつや不同意性交等の被害に遭わないため、日常的に実践できる対策があります。道路上・帰宅時・在宅時の3つのタイミングに注意し、適切な防犯対策をとるようにしましょう。
こうした対策に加え、万が一の事態に備えてホームセキュリティを利用することで、ご自宅の防犯対策の強化につながります。
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